水槽内で特定の場所に定着させる為のちょっとした工夫、
コツのまとめです。
前回記事では移動したサンゴイソギンチャクを、
元々活着していた場所に再固定できたというお話しをしましたが、
また動きださない様にちょっとした工夫をしていました。
工夫自体は大したことではありませんが、
サンゴイソギンチャクを定着させる為に、
私が何を考え、どんな事をしたのかをまとめておきます。
サンゴイソギンチャクの生態と特徴を把握しておこう
イソギンチャクの頻繁な移動や徘徊に悩んでいる
アクアリストさんは多いようです。
一番厄介なのは特定の場所に活着してくれずに、
水槽内を徘徊しまくった挙句に衰弱して☆になるパターン。
そんな事にならない為にも、
サンゴイソギンチャクの生態と特徴を把握しておきましょう。
イソギンチャクがどんな場所を好んで生活しているかについては、
こちらのサイトが参考になると思います。
サンゴイソギンチャクの場合、
複雑に入り組んだ岩の奥を好んで定着する事が多いようです。
家にきたばかりのサンゴイソギンチャクも、
最初はこういう奥まったライブロックのくぼみに定着してました。
外敵に襲われた時に穴の中に逃げ込めるように、
複雑に入り組んだ岩の奥の方に定着する事が多いようです。
サンゴイソギンチャクを特定の場所に固定したいのなら、
こういう場所をあらかじめ用意しておくと良いかもしれません。
サンゴイソギンチャクは何故動いたのか? 原因を考えてみた
家のサンゴイソギンチャクは、
4カ月間同じ場所に定着して動きませんでした。
この場所に長期間留まっていたという事は、
サンゴイソギンチャクにとって、
それなりに居心地が良かったという事ですよね。
それが今になって突然動きだしたのは何故なのか?
原因を考えてみました。
イソギンチャク飼育で重要になるポイントは光と水流の強さの様です。
家の照明はエーハイム7WLEDブルー1のみですが、
蛍光イエロー色の褐虫藻を持ったサンゴイソギンチャクにとっては
十分みたい。
到着時は部屋の蛍光灯で強光阻害を起こしていたぐらいですし、
これ以上明るくする必要はなさそうです。
逆にこれ以上暗くするのも無理w 他のサンゴが維持できなくなりますから。
水流に関してですが、
この場所は緩やかなランダム水流になっています。
触手が少し揺れるぐらいですが、
サンゴイソギンチャクの触手の膨らみ方を見る限りでは、
程よい水流だったのではないかと思われます。
となると今になって移動をはじめた原因は何なのでしょう?
この4カ月間で起きた変化と言えば、
サンゴイソギンチャクが大きくなったぐらいなんですが。
・・・ん? 大きくなった?
もしかして原因それか? と思いついたので、
サンゴイソギンチャクが定着していたライブロックをチェックしてみました。
写真の真ん中に、丸い穴があいていますよね?
サンゴイソギンチャクはこの穴にすっぽりハマって定着していたんです。
過去の写真を引っ張り出して来てみると、
ライブロックに空いた穴の中に、
足と体をすっぽりもぐりこませているのが分かりますね。
そういえばここ1カ月ぐらいで、
まんまるだったサンゴイソギンチャクが楕円形になってきていたなぁ。
成長したせいだと思っていましたが、
足場にしていたライブロックの穴が小さくなって窮屈だったのかも。
という事は、このままこの場所に戻しても、
又動きだすかもしれないですね。
サンゴイソギンチャクを定着させる為に行った工夫
サンゴイソギンチャクが移動した原因がなんとなくわかったので、
もう一度同じ場所に定着させる為にちょっとした工夫をしました。
ライブロックの穴を大きくしてみた
サンゴイソギンチャクを移動させる前に、
ライブロックに空いていた穴をニッパーを使って大きくしてみました。
・アフター
直径3cmほどだったライブロックの穴を、
ニッパーでカットして隣の穴と繋げて直径5cmほどまで拡大しました。
これで成長したサンゴイソギンチャクも、
足と体を穴の中に無理なく入れる事ができるはずです。
給餌で足止めをしてみた
サンゴイソギンチャクが希望の場所に定着してくれたので、
数日様子を見てから給餌して、その場に足止めをしました。
餌を消化している数日間はほぼ動かないので、
その場に腰を据える手助けをした感じです。
以前なにかの本で読んだのですが、
イソギンチャクに定期的に給餌をすることで、
その場所にいれば餌が取れると学習させる方法もあるみたいです。
2つのちょっとした工夫を組み合わせた所、
もう一度以前の場所に定着させる事に成功しました^^
その後の様子ですが、、
以前と比較すると明らかに元気になりました^^
移動前は楕円形に膨らんでいましたが、
2つの工夫をして再定着させてからは、
丸く大きく膨らむようになって触手も全開♪
岩にへばりつくようにべったりと触手を広げていたのが、
ライブロックから身を乗り出す様に大きく膨らんで、
触手をぷっくり広げるようになりました。
写真では分かりずらいかもしれませんが、
肉眼で見ると明らかに違う膨らみ方になっていますね。
やっぱり窮屈だったのかも?
ガラス面から剥がしたダメージも殆ど無い様で、
日に日に大きくなっています。
同じイソギンチャクでも環境を整えてあげれば、
触手の膨らみ方や開き方が変わってくるんですね^^
サンゴイソギンチャクを特定の場所に定着させたいのなら、
1、照明はほどほどの強さで
2、水流は程よくランダムに(触手がゆっくり揺らめく程度)
3、居心地の良いライブロック(でこぼこが大きく奥まった穴が空いている物)
上記3つの条件を整えてあげると良いのかもしれません。
個人的に一番大事なのは足場となるライブロックかな~?と思います。
凹凸が激しく表面がざらついていて
サンゴイソギンチャクの吸盤の大きさより少し小さい、
奥まった穴が空いているライブロックがベストな気がします。
こういうライブロックをゲットしておけば、
照明と水流は工夫次第で何とかなりますので。
もちろん個体差はあるでしょうし、
どんな生物にもマイノリティー(少数派)は存在します。
あいだみつをさんの、
「だって人間だもの」に共感できる人は沢山いるでしょうけど、
全然共感できねーよ、とひねくれている人も中にはいるでしょうし。
「だってイソギンだもの」
に当てはまらない個性を持った生体もいるんじゃないでしょうか?
ある程度のセオリーは押さえておいた方が良い気はしますが、
生体の様子を観察しながら、
その生体の性格に合った対応をするのが一番なのでしょうね。
家の場合、この場所に定着してくれるのがベストなので、
大きくなってまた移動を始めたら、
ライブロックの穴を更に広げて対応しようと考えています。
暫く動きそうな気配はありませんけど、
その内また動く事もあるんでしょうね~。
「イソギンチャクは動くもの」
そういう割り切りも必要なのかもしれません。
アクアリストとしてはこの格言に共感できない、
マイノリティーなイソギンをゲットしたいですけどねぇ(*^_^*)
以上、
サンゴイソギンチャクを特定の場所に定着させる工夫まとめ
でした m(__)m
こんばんはですー!
まきさんスゴいですねー・・・!
私はきっと観察していてもそこまで気が付きませんw
やっぱり成長に伴って居心地が悪くなると移動するんですね(´ω`)ノ
うちのケヤリもだいぶ大きくなってきたので、移動しちゃうのかなぁ・・・なんて見当違いの心配しちゃいましたw
めておさん、こんばんは。
水槽が安定してきて暇なので
観察ばっかりしているんですよ^^
備忘録は付けておくと役立ちますし、
写真も撮っておくと後でチェック出来るので良いですよね♪